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先日、またまた診断メーカーのキスのお題ったーで、
RTされたら梶野衛青が不機嫌そうに「あなたは、何とも思っていないんでしょうけれど」と言って求められて口付ける話を書いてください。
という結果が出てRTされましたので、よっしゃーと書いていたらなんだか長くなったので、今度は最初からブログのほうに載せることにしました。間明中尉と梶野少尉が酒場の扉を押しあけて入って行くと、先客からわっと歓声があがった。
「今日の犠牲者のおでましだ」
とマスターがふたりに近づいてきて、これを引けと箱をさし出した。言われたとおりに間明が箱の中からひとつプラスチックのカプセルを取り出すと、ねじって開いて中の紙きれを読む。
「よーし、ふたりには『白雪姫』を演じてもらおう。全部やると長いから、最後のとこだけでいいぞ」
「白雪姫?」
「そうだ。そっちが白雪姫で」と間明を指し、「そっちが王子様ね」と梶野を指した。「はいこれ台本」と王子様に紙を押しつける。
酔客はヒューヒューと騒いでいる。梶野王子ー、さあぶちゅっとやって魔女の呪いをとくんだー、と無責任な野次馬の声があがった。
D66前進基地には、前進基地としての機能しかなく、兵士たちが羽を伸ばして遊べるような場所は、破沙まで出ないと存在しない。しかし、福利厚生を考えた一般的なレクリエーション施設などは用意されていて、そのなかには基地が経営する酒場も含まれていた。
もちろん将校専用の酒場と、下士官以下の兵が利用する酒場は別だ。合成酒ばかりを喉に注ぎ込み、本物の酒が豊富に置かれているという将校専用の酒場と、そこに出入りする上官たちを遠慮なくこきおろすという光景が、下士官以下の酒場では夜ごと繰り広げられていた。
が、ひとまずここは将校専用の酒場なので、その手の行為はあまりあからさまには展開されない。そのかわりかなんなのか、ときどき悪ふざけタイムというものが設定されている。今回、それに当たったのが、間明中尉と梶野少尉というわけだ。
「しかたがない、衛青、さっさとすましてしまおう」
「意外だな、あなたはこういうおふざけは嫌いだと思っていた」
「そうでもないさ、昔はよく焚火をかこんで、仲間たちと寸劇の真似ごとをしていたよ」と、間明は言った。「昔の話だ」
梶野は、間明の言う昔の意味を正確に理解したらしく、目を見開いた。衛青、おまえのような生粋の町育ちは想像もしないだろうが、薄汚い山賊同然だったおれたちにだって、物語や劇や罰ゲームなんかに興じる心があったんだぞ。間明は思う、自分がUNAGであまり積極的に他人とつきあわないのは、もう二度と仲間をあんなふうに失いたくないからなのかもしれない。仲間を、家族を。妻と、まだ生まれてもいなかったおれたちの子供。
「こういうことは、あまり嫌がるそぶりを見せると、観客を余計に喜ばせることになる。覚悟を決めろよ」
「あなたは、何とも思っていないんでしょうけれど」
と梶野は不機嫌そうに言った。キスシーンを演じるくらいで嫌がるなんて、手慣れて見えるわりに、衛青には純情なところがあるのかしらんと間明は思った。まあ男同士だからというのが一番の理由だろうが。
「おれは横たわったほうがいいのかな」
と間明はマスターに訊く。
「ま、ようは最後のキスシーンがあればいいわけだから、その辺で立ってやってくれたらいいよ」
「だそうだ、衛青」
おれは気にしないよどんとこいというふうに、間明は梶野に小さく手を振る。梶野はぐっと目を瞑ると、諦めて開き直ることにしたのか、台本を見つめて声を張りあげた。
「『おお、うつくしい姫よ、こんなに生き生きとしているのに、あなたが死んでいるなどとは信じられない』」
セリフは棒読みだったが、もともと芝居っけがある梶野の姿は、それなりにさまになっていた。
「『ばらの頬、紅の唇よ』」
と言いながら、梶野は間明の肩に手を置いた。観客たちがいけ、やれ、そこだ、ゴーゴー、とてんでに騒ぐ。その騒音にとりかこまれながら、梶野は間明に口付けた。軽く唇が触れ合っただけで、梶野はわっと叫び、後ろへ飛びすさった。それを見て、またも無責任な観客たちがどっと沸く。
ようやくスツールに腰掛けることを許された間明と梶野は、盛り上げてくれたからサービスだよとマスターに出されたグラスを干した。涙目になってもう一杯とグラスをつき出す梶野の背中を、慰めるように間明は叩いてやった。
こうしてある日の夜は更けていった。今日もD66前進基地は平和だ。どうもキスのお題なのに、キス部分が目立ってなくてごめんなさい。胸キュン成分も薄くてごめんなさい。
なんでこう間明さんが出張るのか! なんで過去を捏造してまうのか! 違ーう、もっとこう間明と梶野でもどかしく殺伐な胸キュンラブみたいなのが良いのに! 彊志視点だから、ぜんぜん衛青くん可哀想! 気付けよ!PR -
先日、診断メーカーのキスのお題ったーで、
RTされたら梶野衛青が「どうか、笑ってください」と言って目を閉じている相手に口付ける話を書いてください。
という結果が出てRTされましたので、ツイッターで短文を書いていました。相手は順当に間明少佐で。
ちょっと流しっぱなしにしておくのはもったいないなと、字数の都合による表記を、やや改めて再録。破沙へ向かう予定の航空機が、フロアの窓ガラス越しに見えた。さらに破沙からカロリン基地へ移れば、もう地球ともお別れだなと間明彊志は思った。
間明にとって地球の復興は、凍眠装置で眠っているあいだに終わる。目覚めるときは地球に帰還した後だろうし、主観的な時間は一瞬と変わらない。
それでも二百五十年は、全てのものとの永遠の別れを覚悟させるに足る長さだった。
「彊志、約束通り見送りにきたよ」
と梶野衛青が言った。待合所の椅子に座る間明は、自分の前に立った梶野を見上げると、「そうか」と頷いた。
間明の隣に梶野は腰を落とした。ただおし黙り、ふたりは座っていた。
近づく搭乗時刻に焦れたように、梶野が口火を切った。
「彊志、もうこれできみとも最後だね」
「そうだな。しかし帰還後に再会しないとも限らない。そのときはきっと衛青、おまえのほうが年上だ」
「生きていたらね」
「生きていないつもりか」
「かもしれない」
「それは、おれだって同じだよ」
間明は二百五十年の時間を思って目を閉じた。主観的には一瞬だが、その長さはたかだか百年を生きる人間にとって、永遠とそう変わりはしない。梶野が間明の肩を抱いた。そして身を寄せると、
「もしも再会したなら、そのときは、どうか、笑ってくれ」
と言って、間明に口付けた。実に最後だけ取ってつけた感で、すんません。わりと精一杯でした。
なんかこう、自分が書くものに、もっと甘さがあってもいいと思うんですが、いまいち甘くなりませんね…。せめて愛だけはあればいいなと思っています。 -
25日は予定通りインテ行ってきました。バーガディシュ本は案の定出来上がらないなと思ったので、急遽、梶野少佐と間明少佐でテキストを書いて、徹夜で印刷製本して持って行きました。そろそろ徹夜とかしないほうが良いと思うんですけど、また徹夜して作業とか、なにを考えているのでしょうか…。
そんなんだから、ついスペースでうとうととしてしまって、よりによってそん時にお客さんがみたいなことになるねん。バカ私のバカ。どうもすみませんでした。で、上の写真が、新刊の「空を見上げるなら星を見よう」です。ちょっと「手を握る少年たちの話」に書いた、2人の出会い編を踏まえています。
まだ梶野少佐が中尉で間明少佐が大尉だったころの、捏造過去編です。自分で書いておいてなんですが、間明さんアホかと思うことしきり。どうしてもっと梶野衛青と向き合わなかったのよこのこの! なにこのラブもエロもない話は…(涙)。誰がわざわざ二次創作で、ラブもエロもない話を求めとるっちゅうねん…(T∀T)あうううぅ…。まあそれはともかく、スペースではいつものように暇してたんですが、他ジャンルの隣のスペースの方が話し掛けて下さって、いつものように机の上にJA文庫の『膚の下』上下巻を置いておいたら、表紙が綺麗だからと(やったね!)ちょっと興味持たれたみたいで、探して読んでみますと言ってらしたので嬉しかった。私の要領を得ない説明から、『あな魂』と『帝王の殻』と『膚の下』で三部作ということを聞き出してメモもされてたから、ぜひとも読んでくださったら本当に嬉しいナ。ありがとうございました。
しかし私も布教したいんだったら、もっとプレゼン上手くならなきゃだめですね。ところで、どんどん完成が後ろ倒しになっているバーガディシュ本(略してバ本)ですが、もう今度こそ、5月のインテに持ってけるようにしたいです。まあ受かったらですけど。
書きたいことは全部決まってるんですけど、なんでか書き上がりません。私の力量が足らんからですわかってます…ううぅ…。
でもいいかげん書き上げます。絶対。(て何度目だよ) -
今年も2月22日のにゃんにゃんにゃんの日用の絵を描こうと思ってたのに、すっかり忘れてたので、慌てて描きましたが、すでに23日なのですけども気にしないよ。
日付入れるのも忘れたけれど気にしないよ。座ってるっぽいのにあんまりそう見えないとかも気にしないよ。
なんとなく顔をリアル猫に近づけたら、全然可愛くないどころかなんか意地悪な顔になってしまいましたが、まあ私の中ではそういう感じということで。実はあんまりアプロさんのこと可愛いとは思ってないよね。
猫をリアルかつ可愛く描くのは、子供をリアルかつ可愛く描くようなもので難しいですねー。線入れすぎると、それはそれで変になっちゃうんすよな。つまり形をきちんと把捉できてないからこういうことになるわけなんですけど。
わーい精進するよー。
