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露草備忘録

〈火星三部作〉は『あなたの魂に安らぎあれ』と『帝王の殻』と『膚の下』(神林長平著、早川書房)で活動中。梶野少佐中心。

あねおとうと

梶野少佐にはお姉さんがいる。絶対いる、あの名前でいないはずがないだろと、私の中では確信に近いです。
姉は神林作品のキーワードでもあるし。まあ個人的には『猶予の月』と『言壺』の印象が強いだけで、全体として見るとそうでもないという気もしますけど。
ともかく、梶野少佐で二次創作テキストを書くなら、お姉さんを避けては通れないというか、出てくる予定です。
ちょっと年が離れていて、お母さんは小さい頃に亡くなっていたりして、母親がわりになって弟を育てたんだ。間明少佐より少し年上がいいから、8歳くらいの差かな。


そんで、もしお姉さんが本当にいたら、梶野少佐は故事を踏まえた嫌みを言われてたらいいです。
「貴殿には姉上がおられるとか。御出世が早いのは姉上の御尽力ですかな」
と、早いかどうかは知らないけど大尉になったばかりの頃なんかに、どっかの佐官が言ってきたら、
「まさか、武帝もおりませんのに」
と、かわす梶野大尉とかね。
(若造が)
(タヌキ爺め)
心の中では罵倒しあって、顔を見合せてわははと笑う二人。陰険~、スノッブ~。


いやしかし、沖本大佐(と鳩尻大尉)への対応を見ると、そういう風にかわすタイプではなさそうなので、
「御出世が早いのは姉上の御尽力ですかな」ときたら、
「ええそうなんです。わたしが今あるのは姉のお蔭なんですよ」
と、嫌みがわからないふりして返す方がらしいかな。
(この青二才)
(老害が)
と、やっぱり陰険に笑いあう二人でした。
でその後、間明少佐と会って盛大に愚痴る梶野大尉。
「わたしの出世はわたしの力だろーが。な、彊志? 武帝がどこにいるっつーんだ。はっ、むしろいてほしいくらいだぞ」
それを聞いた間明少佐は、やっぱりこいつ利用できるのなら家族も利用するつもりか、なんて思ったり、見返してやるとバリバリ働いてすぐに昇進してきた梶野少佐に、この調子では抜かされそうじゃないか、自分の方が年上なのに、とか思うんですよ。


おお、これで一本できたようなものじゃないですか。ま、てんでつまらないものになりそうだから放っておいて、間明少佐と梶野少佐の出会い編でも捏造しようと。その方が楽しいし。ということで、後半へ続く。

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