私にとって『膚の下』感想は、梶野少佐への言及のある感想が良い感想で、ないのが悪い感想の二種類しかない。『あなたの魂に安らぎあれ』感想と『帝王の殻』感想も、しかり。(『あな魂』はまあ、なくても仕方がないかとも思うけど)
「梶野少佐」でキーワード検索して、トップ10にあがってくるのが、ほとんど自分のページや見覚えのあるページばかりであることに虚しい気持ちになるたびに、むしろもう検索結果一覧はオレ色に染めてやるぜ、というよくわからない前向きな気分になる。
私以外がそんなにも梶野少佐に注目しないというのなら、つまり私が〈火星三部作〉本文の描写に上乗せして提出する梶野少佐イメージこそが、スタンダードでパイオニアでフロンティアたることも可能ではなかろうか。
そう、旧版『帝王の殻』の梶野少佐の過去を父親として持ち、姉がいるに違いなく、間明彊志とは少年の頃に出会い、慧慈軍曹に「アートルーパーは人間と戦うために創られたわけではない、当り前だろう」などと言えるほど恥知らずではなく、石谷少尉に対してはサンダーバードネタでからかったりするような、二度の設定変更にもセリフの大幅変更にも文句をつけずに自分の職分を全うする、愛すべき仕事人という梶野少佐が。
しかし、もっと他の人が語る梶野少佐もいっぱい読みたいんだよな。一里四方に誰も住んでへんような土地で生きるのは、今更無理やねん。
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