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露草備忘録

〈火星三部作〉は『あなたの魂に安らぎあれ』と『帝王の殻』と『膚の下』(神林長平著、早川書房)で活動中。梶野少佐中心。

仕様です

一体、ファンは〈火星三部作〉の『あなたの魂に安らぎあれ』と『帝王の殻』の、『膚の下』以前以後についてどう思っているのだろうかということが気になります。
もちろん新版の『あな魂』と新版の『帝王の殻』と『膚の下』の読者ならば、そこに何があるわけでもないので良いのですが、少なくとも旧版の『あな魂』か『帝王の殻』を読んで『膚の下』へ行った人(逆もまた)なら、もう少しそこにある矛盾、ひいては矛盾を解消するために新版では書き改められていることについての言及が欲しいです。


ぶっちゃけ梶野少佐についてがね! どうしてあんまりないのかしら。(たりめーだ)
確かに、読者なんて自分の読んだ版がその本そのものだと思ってますから、わざわざ読み比べるのはかなりマニアックな行為ですけれど。
『戦闘妖精・雪風』(無印)と〈改〉の場合は比較ページ等、それなりに言及があるみたいですから、作者の意向を蹴倒して、無理やり〈改〉として出した早川書房はやはり偉かったんだなあ。ただ、早川書房はこの本は何年にどこどこが出した単行本を文庫化したもの、という一文をつけてくれない不親切なところが嫌いですけどね。(※)


まあ、比較のページはやるやるっつっといて、全然できていない私が悪いわけで。
それは、『膚の下』の梶野少佐が支配する新版の『あな魂』&『帝王の殻』のここが昔はこうだったとやるのが良いのか、旧版の『あな魂』&『帝王の殻』はこう変えられてしまったというふうな立場でやるべきか、私自身が決めかねているからです。
『膚の下』以降の新版の梶野少佐と、それ以前の旧版の梶野少佐とをアウフヘーベンしたところに立ち現れるのが、私にとっての梶野少佐なのです。
なんて、はい、アウフヘーベンゆってみたかっただけですヨ。


ともあれ、もうちょっとこう他の人の梶野少佐についての文章が読みたいのです。
でなければ、誰のためかわからない、何のためかもわからない、梶野少佐にまつわる硬い文章をえんえん書くハメになるんですよ。批評家を喜ばす不完全な対称性なんか他人に押し付けて、私はもっと楽しいことだけ考えたいのに。(正直すぎ)
というわけで(どのへんが?)、お便りお待ちしています。



これは完全に私の勘違いで、『あな魂』以外にはちゃんと添えられている。しかし『あな魂』にはない。なんでなんか、意味がわからん。(追記2009/1/11)

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