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やるやると言っておいて何年も放置中の、『あなたの魂に安らぎあれ』と『帝王の殻』の新旧版比較ですが、はじめから完成品を出そうと思うからうまくいかないんだと思いまして、ひとまずはここのブログでちょっとずつ進めてみますね。あとでまとめるよ。
さて、『あなたの魂に安らぎあれ』(以下『あな魂』)のソフトカバー単行本はまだ手に入ってませんので、比較するのは『あなたの魂に安らぎあれ』のハヤカワ文庫JAの二〇〇〇年二月五刷と、二〇〇四年四月六刷です。この『あな魂』の五刷と六刷のあいだの期間に、「SFマガジン」にて「膚の下」連載がありまして、二〇〇四年四月ハードカバー単行本の『膚の下』発売に合わせて、改訂された『あな魂』六刷が出たわけです。つまり、ここで『あな魂』(と『帝王の殻』)の内容が、『膚の下』の設定にそうように改訂されています。というわけで、単行本とより『あな魂』の五刷と六刷を比較するのが一番とは言えますね。
そんな感じで、2に続く。
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相生いのなごり多しき高浜ののこり多しき玉松のま幸くあれと下泣きの苛立ちいたる憎まれは安の渡りの捨て小舟(おぶね)らしくもなさにぎぎめきて別(あか)るおまえに礼は言わじと
きみ去りしのちに帰参の墓参かな下草萌ゆる野辺の片道
あいおいの
なごりおおしき
たかはまの
のこりおおしき
たままつの
まさきくあれと
したなきの
いらだちいたる
にくまれは
やすのわたりの
すておぶね
らしくもなさに
ぎぎめきて
あかるおまえに
れいはいわじとちょっとあいてしまいましたが、長歌です。今回もあな魂折句de長歌&反歌なので、次はあんまり関係なくって言ってたのは何やったのか。折句じゃないのはまあそのうち。
石谷少尉から堂本少尉へ。憎まれ=石谷少尉で、おまえもきみも堂本少尉のことです。
本当は、帰還後に石谷少尉が堂本少尉のお墓参りするのを詠みたかったんだけど(だからあな魂折句)、うまくいかなかったので、長歌は別離のとこだけになって、反歌で露骨にその要素を入れてみました。 -
敵すれば息の根とめん往年も熟寝(うまい)のはてに残りしは梶さすもののライフログはるかかなたを彩(だ)み返すえやはなくせし後の世にしばしなぐさむただわれひとり
機械人なればこの身は長らいて忘れゆくとてしばしとどめん
てきすれば
いきのねとめん
おうねんも
うまいのはてに
のこりしは
かじさすものの
らいふろぐ
はるかかなたを
だみかえす
えやはなくせし
のちのよに
しばしなぐさむ
ただわれひとりはい、『帝王の殻』と『膚の下』のアミシャダイで長歌&反歌です。どっちもアミシャダイ視点ね。梶はなにも梶野少佐だけのことじゃなくて、あらゆる先導するものの意味合いですよ。でもあな魂の長歌と合わせて、梶野が出るように作りましたの、うひひ。対になってましてよ。
彩み返すは、くり返していろどり染めることなので、何度も思い出して鮮やかにてイメージ。えやはなくせしは、どうしてなくせるだろう、いやなくせないという反語です。そんで私は、しばしが好きなのねってことに気づきました。
一応これで、火星三部作で長歌&反歌ってのはできましたので、次はあんまり関係なく長歌&反歌がやりたいですね。ではでは。 -
あしひきのながながし夜の手枕の野守は見ずや戦いの間がな隙がなしみじみと出で立つ人の匂ひやかに闇を見すえどすべもなくらちもなければ銀漢を仰ぎまてども劣は待たじを
嵐吹く夜明けの都市に降り立てばいでそよ人を忘れやはする
あしひきの
ながながしよの
たまくらの
のもりはみずや
たたかいの
まがなすきがな
しみじみと
いでたつひとの
にほひやかに
やみをみすえど
すべもなく
らちもなければ
ぎんかんを
あおぎまてども
れつはまたじを昨日のもそうだし、この長歌&反歌は、ツイッターで流したものを再録してるだけなんだけど、ツイッターだと流れて行ってしまうので記録ね記録。
あしひきのから、ながながし夜のにショートカットするところが眼目ですよ。あな魂は賀夜さんのイメージを詠んでみました。
ちなみに、野守は、野守って言ってるけど、梶野少佐のイメージだよん。そんで反歌も、梶野少佐視点なのねー。
そんじゃね。 -
これまで私は、あいうえお作文に折句にと、質より量を念じながら積極的に作成してきました。そこで、そろそろ長歌を始めてもいいんじゃないかなあ、ってことで作りました。ツイッターで流したものの再録ですが、火星三部作は梶野少佐と間明少佐をテーマに長歌&反歌。
変わり身の時代を生きる軒忍選んだものはいまだけで切なささえもいまだけで曲がりなりにも銀色のラビュリントスは月のよう夜は優しくしばしとどまれ
過ぎ去りし日日をしのべど帰らざる月は帰らじ いまを生きなむ
かわりみの
じだいをいきる
のきしのぶ
えらんだものは
いまだけで
せつなささえも
いまだけで
まがりなりにも
ぎんいろの
らびゅりんとすは
つきのよう
よるはやさしく
しばしとどまれこのスタイルで、ちょっと続けます。
