今日は家の近所の図書館へ行って、『あなたの魂に安らぎあれ』を借りてきました。ハヤカワ文庫本の2000年2月の5刷です。私が図書館にリクエストして入れさせた物なので、つまりはこれが私の読んだ版となります。
たまたま機会がなくて、旧版の『帝王の殻』を借りてから時間が開いてしまいましたが、一応、『帝王の殻』が書き直されているのだから、『あなたの魂に安らぎあれ』も少しは直されているのだろうな、持っている新版と比較して見なくてはと思って借りたのですが…。
まず、初めて梶野少佐がサイ・玄鬼と話すシーンを読み比べてたら、正直、すっ転ぶかと思いましたよ。いや、予想していてしかるべきでしたけどね。
これはやはり『帝王の殻』と同じように全編とおして比べてみる必要があるってことなのでしょうね、面倒くさ…(ヲイ)。梶野少佐が出てくるところだけでイイやと思ってたのに。(てか『帝王の殻』もまだ全部比較してないけど)
新版がハードカバーの『膚の下』に合わせて出版された2004年4月以降に読んだ人は、感想を書くなら読んだのが新版か旧版かを書いといてくれないと困るなあ。いやあ、別に困るのは、梶野少佐の言葉遣いがやや変化してちょっと印象が違うのと、九一式熱線銃云々のくだりと滅裂がなくなったのがなんとなく寂しいと思う私ぐらいなものでしょうが。
これはファン同士の間でも、旧版のつもりで話をしている人と、新版の話をしている人とがいて、実は噛み合ってなかったりするのかも。
もちろんストーリの筋が大幅に変わっているわけではなく、『膚の下』との整合性や、昔の文章の言い回しが引っかかると思われた部分に手を入れたということで、大したことではないのでしょうが、が、……。
うーん、私の梶野少佐との出会いは旧版だから、やっぱり旧版の方の描写に思い入れがあるなあ。しっくりくるよね。
昔読んでるからと思って、『あなたの魂に安らぎあれ』も『帝王の殻』も新版文庫を買っただけで、きちんと読み返してなかったのが良かったんだか悪かったんだか。
しかし当然、私の梶野少佐像は『膚の下』で構築された部分も多いわけで、新版と旧版のどちらかしか大事ではないことにはならないわけで。新版でしか読んだことのない人に、梶野少佐のこの複雑な魅力が伝わるものかなあとか、無駄に反感くらう書き方をしてみたり。
そういうことはともかく、これは旧版の『帝王の殻』だけでなく、『あなたの魂に安らぎあれ』の旧版文庫もどこかで見かけたら手に入れてしまっても良いね、て言うか手に入れます。いつか、絶対。
拍手レスです。
13日23:48 素敵…の方へ
桂城少尉は私が描くと、デコッパチ子になる予感がひしひしとするのですが、それでもよろしければ考えて見ます。
それでは、コメントありがとうございました。
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