"雪風とか"カテゴリーの記事一覧
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リチャード・バーガディシュは齢二十二の時、故郷と故郷の森を捨て、FAFに入った。ここに、彼はみずからの精神と孤独を享受して、四年にして倦むことを知らなかった。
と書きだしてみたものの、続かない。だいたい特殊戦やったら誰にでも当てはまりそうやがな。
訳文のおおもとは新潮文庫ので、ちょっと微妙に変えてあります。
それはともかく、バーガディシュ少尉はフェアリイに4年目ぐらいの印象があるのだけど、それで良かっただろうか自信がない。またそのうち確認しておきます。とりあえず、新年しょっぱな近所の新古書店に行って、某アニメ雑誌の「DVD鑑定団」とかいう記事の雪風OVAの回を読んで、星の数(多すぎる)を平均してみてわざわざ腹を立てるあたり、自分はMなんだろうかと思う。そんな人間のために。
にしても、いつにも増してワケのわからんこの文章はなんなんだ。
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『戦闘妖精・雪風解析マニュアル』に載っている、バーガディシュ少尉のプロフィールに始めは反発心があったのですが、そのうちあれは「お題」と考えれば良いのだと気づいてからは、全然大丈夫になりました。
最初アメリカ人のイメージじゃないなと思ってましたが、ニューイングランド地方のヴァーモント州が生地とされているのは、確かにバーガディシュ少尉には似つかわしいと思います。風光明媚ななかのぬぐい難い陰鬱さ、敬虔な信仰と太古からの精霊が薄く紗をかける土地、ニューイングランド。そしてヴァーモントということは、あの特殊戦そのものの無口で無愛想で無表情で馴れ合わず恬淡としていたバーガディシュ少尉はつまり「森の人」だったのねと思ってから、その線で妄想がだだだだだーと広がって行ってしまいました。そこそこの規模の町で生まれ育ち、地元の商店に就職もしたけれど、彼の本質はつねに森とともにあったのだ、とかなんとか。
それでフェアリイ送りになった原因の横領も、なんでそんな事件を起したのかを考えてたら、うっかり家族構成から子供時代から、バーガディシュ少尉の半生を捏造してました。こ、これで、二次創作テキストが書きたい…、しかし、きっとFAFに入るまでで終わってしまう、深井中尉のふの字も出てこないようなSSに需要なんかないよなぁ…。捏造で勝手に兄貴がいたり、そんなもんこれから書く予定の梶野少佐メインの二次創作テキストよりも、読んでくれる人いなさそう。(むしろ梶野少佐の方がマイナーでは、などというツッコミは無用に願います)
でも、他にないなら自分でやるしかないです。とりあえず、「森の人」な若き日のバーガディシュ少尉を描こうとして、失敗、てけとーすぎる。
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先生 いじめは許しませんよ
OVA版の特殊戦も もっとこー普通に
原作ファンがアニメ設定の輪に入れず
物欲しげに眺めてても
シカトしたり「それがどうした?」的な
冷たい視線を飛ばして相手を
ヘコませたり 分からない事が
あってオロオロしてたら
それを遠くからただ眺めて
鼻で笑ったりするべきです
――――分かりますか?
OVA版の特殊戦に足りないのは
他人に対する思いやりです
――――ですよね? 先生上は、マンガ『百舌谷さん逆上する1』(篠房六郎、講談社)より、鳩山先生のセリフを一部アレな感じでナニしたものです。
ええんかいなと思いつつ、まあこの前「DTB 黒の契約者」とでも似たようなことやってたから、全然無問題。(ホントかよ)
とりあえず、私はこういう(マイナーな)ダブルパロが好きだってだけです。単にネタが自前で考えられないとも言います。
でもこの流れでいくと、原作ファンがツンデレってことになるんですよね。あー、それはちょっとどうかな。
ま、別に私だって、雪風OVAを痛罵ばかりしたいわけじゃないですし。ネタとして消費していけば、心から笑って許せる日がこないとも限りません。こないと思うけど。
それでも、俗に言う「書くと癒される」とはこういうことかって気もしてきた、かもです。 -
昨日、近所の新古書店にてコミックスの『YUKIKAZE1 戦闘妖精』を、105円で買ってきました。450円の値札シールが貼ってあった頃から、虎視眈々と値崩れするのを待っていた甲斐がありました。
さらに50円の割引券や、Tポイントも使えたのですが、さすがにそれは体裁が悪いので現金払いです。そういうのは、もっと高い本に使わないとね。
フフ、これであとはMBSあたりがなんか勘違いして、OVAの雪風を地上波放映してくれたなら、DVD-Rに録画する用意は出来ています。編集なんて労力がもったいないから、CM入りまくりのまま直焼きしてあげる。
とりあえず資料として手元にないと、ここがダメって言う時に確認できないですし。雪風OVAの辛口感想はすでに各話書き上げてあるのですが、まだ言い足りてません。これだけはってところは落とさないようにしつつ、あまり細かいところを指摘してやたら長い文になってもしょうがないかと、割愛した部分が多いからです。
ええと、こういうのを表わす言葉がどっかにありましたね。そう「老いの繰り言」。
10年以上も前から神林作品に親しんできた私ですが、〈雪風〉を読んだのはついこの間ですし、積年のファンほどの思い入れがあるわけでもないのに、ここまで負の感情を抱かせるなんて、違う意味ですごいアニメですよ。
原作ファンをターゲットにしているにしては、必要なそこはないとあかんやろなセリフや場面や描写を削りまくり、それでいてオリジナル要素が効果的かといったらそうでもない。小説未読の人向けにしては、映像だけは綺麗で空戦シーンもそれなりということですが、話がさっぱりわからない。
なんでしょう、このバランスの悪さは。演出もね、1、2巻の目揺れとか顕著ですけど、どうも理解してやっているとはとても思えません。なんとなくこうしたらこう受けとってもらえないかな、みたいな、なんとなく思わせぶりな雰囲気でわかってもらえないかな、みたいな甘えが感じられます。
あの目揺れが、観ていて私はとても気持ち悪かったです。それは、一番大事な場面で使うべき演出効果を、やたらどうでもいい場面でも使いまくっていたからです。
確かに「目は口ほどに物を言い」とは言いますが、登場人物の内面の表出を揺れ目ばっかりに負わせて、視聴者に気持ち悪いと感じさせるなんて、演出がなってないとしか言いようがありません。さすがに3巻からは、目揺れも鳴りをひそめましたけど。
つまり、理論武装が足りていないのです。ここをこうしたら大概の人間は、あれはああかと連想し、だからそう思わせるにはこれが絶対に外せない、という風な。しかも、そういうことは、さり気なくされていなければなりません。さて、上記以外に、演出がなっていない例として一つあげるとしたら、私は4巻の南雲海軍少将をあげましょう。
日本海軍空母アドミラル56の南雲艦長が記者会見の後、艦長室に引き上げたところで、リン・ジャクスンの同乗許可がどうのこうのという場面だったと思います。もうだいぶ忘れてしまって、だから資料が手元に欲しいのですが、まあそんな感じ。
しかし、これだけははっきりと覚えています。南雲艦長は、細長いやすりで指爪のお手入れをしていました。私はそのシーンを観て、はあ?とすごく引っかかりました。
なぜなら、昨今は男の人も美容に関心が高く、男性エステだのネイルケアだのが特別なことではなくなっていますが、やはりいわゆるおネエ系や乙女系でない男性キャラクターが爪を磨くというのは、奇異にうつります。
これはあくまでも作品内表現のレベルの話であって、現実でそうしていたら奇異と言っているわけではありませんよ。そして、そんなシーン別に気づかんかったしどうでもいいとおっしゃる方もおられるでしょうが、それが演出のさり気なさということなのです。ここの場面は、どうもさり気なさだけは及第点なんです。したがって、男性キャラが専用のやすりで爪のお手入れ、などという光景は非常に印象的なものです。少なくとも私にとって。
しかし、何故に艦長が爪を磨いているのですか。南雲少将なんて原作でもちょっとしか出てこない、通りすがりの人です。ですが、爪を磨くという行為はそうではありません。都会的で余裕のあるナルシスティックな男性イメージを喚起する行為なのです。
傍証として、TVアニメ「スカルマン」の神代正樹と、同じく「マクロスF」のレオン・三島をあげましょう。この2人も、作品内で指の爪を手入れするシーンがあります。そしてその行為をもって、明らかに彼らの人間性の一端を表現しようとしているのです。頭が良く野心家で、裏で色々画策してそうなキャラ、という。
ひるがえって南雲少将はどうでしょうか。先ほど言ったように、脇役も脇役です。巻をまたいで出てくるわけでもなく、であるならキャラクター表現に凝る必要もない。どう考えても、モブキャラにすぎない南雲少将に爪を磨かせるくらいなら、ロンバート大佐にさせるべきだったと思います。
南雲艦長には、雑誌のクロスワードパズルでもやっててもらえば良かったんですよ。それで、その雑誌にリン・ジャクスン女史の署名記事が載ってたり、紹介コラムがあったりというところを、さり気なく映せば良かったのです。
演出とは積み重ねです。その時は気づかなかったけれど、後から考えるとあれはこういうことを伝えるための布石だったのか。というものです。
南雲少将が爪の手入れをするシーンの細やかさとさり気なさが、どうしてより重要なロンバート大佐を紹介するシーンに発揮されなかったのでしょう。個々の表現には見るべきところも多いのに、全体として見るとどうしてこんなに演出がちぐはぐになっているのでしょう。
ロンバート大佐のその手のシーンをどこかで挟み込んでいたら、5巻の活躍にぐんと重みがついたのではと惜しまれてなりません。
そう、惜しいのです。もっと雪風OVAは素晴らしいアニメ作品になれたはずであることが。でなければ、こんなに長々と書いたりしません。ああ、愛(ぉ)しい。 -
昨日、ようやく文庫の『グッドラック 戦闘妖精・雪風』を新刊書店にて購入しました。そうです、読んでたのは図書館のだったんですよ。前から買おうと思いつつ、あまり綺麗なのが見つからなかったので保留にしてましたが、2008年5月発行の17刷がそれなりにあれでしたので。
またフェアとかあるかもしれませんけれど、良く考えたら、私はあんまりフェアだからって買うタイプじゃなかったですよ。初版にも特にこだわらないし。『あな魂』と『帝王の殻』だけは旧版を入手しておきたいですが、それもテキスト比較のため、本音は梶野少佐のためだけですし。だいたい、読者なんて自分が読んだエディションが全てであって、その意味においては、のちに作者が手を加えてようとその他の何があろうと、各々のエディションはまったくの等価なのです。ですから、初版を称揚するなんて態度は、言わば長男や長女だから両親への責任がちょっぴり割増しされる程度のことであって、どうにも文化的な産物にすぎません。死ぬ日は分らんけど、誕生日なら祝えるぜ、みたいな(意味不明)。
そんな下らない話はさて置き、残るはコミックスの『YUKIKAZE1 戦闘妖精』を105円で手に入れるのが目標です。資料として。
別に〈雪風〉の漫画化としては良いとは思わないのですが、「××は外せない」というトム・ジョンのセリフ、ネームの強さは、各変更点へのもやもやを差し引いてもお釣りがくるほどのものです。
なぜ、なぜ、これがOVAの方でやれなかったのか? 原作をアレンジするという言葉の意味を、もっとよく噛み締めろ!失礼。取り乱してしまいました。
それで最後は、雪風OVAのDVD-BOXが、千円なら買いますわ、あたくし。
でも買うのも癪なので、地上波で深夜にこっそり放映すれば良いよ。そしたらDVD-Rにでも焼いてみるから。全5話約180分くらい?を1枚に録ってスッキリと。
ちゃんとラベルシールも作って、タイトルはもちろん「戦闘妖精雪風・海賊版」ですわよ。